「リーン顧客開発」という本を読んだ

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術 (THE LEAN SERIES)

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術 (THE LEAN SERIES)

積んでた本をちゃんと読んだ。 前回読んだときは、想像していた中身とちょっと違っていて、最初の数十ページ読んで積んでしまっていた。しかし、改めて読み直してみると現在会社でやっているユーザーインタビューに対してかなり知見を与えてくれそうな本だったので、一気に読んだ。

どんな本?

「顧客開発」というタイトルから、サービスのファンを如何につくるかみたいなマーケティング的な話を想像してしまっていたんだけど、中身はそういう感じではない(なので前回読んだときは途中でやめてしまった)。顧客と対話することで、どんな課題やニーズがあるのか、そもそもその顧客は作ろうとしているサービスのユーザーになってくれるのか、みたいなものを如何に見極めるかという話だった。

この本の殆どの部分は「ユーザーインタビューをどんな風に行ったらいいか」ということに割かれている。ユーザーインタビューで聞くべき質問から、インタビュー対象の見つけ方、どれくらいインタビューを重ねればいいかなど結構具体的だ、本のタイトルから自分はもっと心構えがどうといった抽象的な話が多いのかと思っていたので結構意外だった。

学び

「ユーザーの言うことをそのまま実装してもダメ。本当の課題が何か考えよう」みたいな話はよくあるし自分も思う所だけど、ユーザーとの対話を通して如何に課題を引き出すか・見つけるか、みたいな視点をあまり意識したことがなかったので新鮮だった。

自分はユーザーインタビューで得られた意見に対して「尤もな意見だけど少数派なのではないか」「不満は感じてないと言っているけど、システムに慣れてしまっただけなのではないか」みたいなことをよく思っていたし、どう判断すればいいのかよく分からないなと思っていたんだけれど、そこについてもこの本は色々書いてくれている。

結局は漫然とユーザーインタビューをしていても駄目で、「自分たちの持っている仮説を検証する」という心構えでインタビューの対象者選びをして繰り返しインタビューをしていかないと、得られるものも少なくなってしまうんだなと思った(これはどういう意図のユーザーインタビューだったかにも依るとは思うけど…)。

MVPについてはこの本のメインの部分ではないだろうけど、様々なパターンについて具体例を交えて書かれていて結構参考になる。「最終的な製品をどうするか決めて、MVPとして出すためにカットできる機能を検討する」は「よく耳にする起業家の間違い」とはっきり書いてあってアッ…ってなった。

まとめ

ユーザーインタビューにしてもMVPにしても、「どんな仮説を検証したいのか」ということがはっきりしていないと、それ自体が目的化してしまいそうなので気をつけたいと思った。リーンに開発していくぞ。