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ティール組織を読んだ

Twitterでよく見かけたので、ティール組織を読んだ。

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

ティール組織と呼ばれる、従来の組織形態の常識からは考えられないルールで運営され成果を出している組織形態についての話だった。ホラクラシーというと馴染みがあるかもしれない。(ホラクラシーはティール組織の形態の1つみたいな紹介のされ方がされている。)

ティール組織は以下の3つの特徴があるらしい

  • セルフマネジメント (自主経営)
  • ホールネス (全体性)
  • 存在目的

コレだけ見ると、セルフマネジメント以外はなんとなくトンデモ理論に見えるけど、読み進めていくと確かにと思うことが多かった。 1章目は若干スピリチュアルな話(にこの時点では感じること)が入ってるんだけど、2章目からは実際にティール組織で運営が行わている企業の話が続いていくので1章目は我慢して読んでいってほしい。

以下読んでいて自分が思ったこと。

性善説な組織

セルフマネジメントな組織では、従業員は基本的に善良であるという前提にたって組織運営がされている。本書で紹介されている会社では、元々備品の貸出にマネージャーの承認が必要だったり、事細かにタイムカードを付けなければいけなかったものを一切取りやめるだけでなく、目標設定や決済まで各チームに任されて運営がされていた。従業員が基本的に善良であるという前提にたつと冗長なルールや面倒な手続きのほとんどをなくすことができるようだ(だからこのような組織ではオフィス機能にあたる人の数が極端に少ない)。

個人的にも性善説にたっていない組織では、無駄なルールやとりあえずマネージャーに承認をもらうみたいなフローが多くなるという気はしていたので、これは納得だった。

こうなると気になるのは「何か不正が起こったらどうするのか?」ということだけど、本の事例だと以下のパターンだった。

  • 罪を犯した人は解雇になり社内にも統制を求めるような声があがったが、社長が中心になりセルフマネジメントで性善説にたった文化を守った
  • これまでこのような組織運営に寛容だった取締役陣が、統制を求め始めてセルフマネジメントの文化が失われてしまった

こういう文化を守っていくには、経営層にそれなりの覚悟がいりそうだなと思った。

なぜ最近のオフィスはアットホームな雰囲気のものが多いのか

これはホールネス(全体性)にかかってくる部分。そもそもホールネスってなんだよって感じだけど、本書を読んでいくと職場でも「自分らしくいられるか」ということだということが分かる。職場で「自分らしくいられる」ということの意味は、多分「自分を必要以上に大きく見せ」たり、「必要以上に卑下して見せ」る必要が無く、普段に家や友人と過ごすような気持ちで職場で過ごせるかということなんだと思う。 最近できたオフィスってカフェスペースがあったり、小上がりがあったりするのが多いのって、社員が自然体でいられるようにという狙いもあったりするのかなーと思った。

ティール組織になるとどのようなことが起こるのか

オランダのビュートゾルフというヘルスケアの非営利組織の話が特に面白い。もともとオランダの地域看護師を束ねる組織では、1看護師あたりの生産性を上げるために細かく全ての医療行為に標準時間を設定して内容を指示し、それをモニタリングするために各家庭の玄関ドアにバーコードを付けて医療行為にかかった時間を調べ、遠隔地から監視・モニタリングするということをしていた。(これだけ聞くと結構利にかなっていると思ってしまう。)

一方ビュートゾルフではこういった管理をせず、10〜12人のチームでケアサービスや、患者の受け入れ、スケジュール管理、さらには採用まで受け持つ形態を取っている。しかし結果として、ビュートゾルフの方が他の組織よりも1顧客あたりに費やした介護時間は40%近く少ない(要は効率よく医療行為ができている)というデータが出ているらしい。2006年に10人だった組織が2013年には7000人になっているという成長スピードも凄まじい。

いまの組織をティール組織にするにはどうしたらいいのか

これは結構身も蓋も無いことが書いてあって、正直だいぶ厳しい。

  • CEOがティール組織のアイディアについて個人的に素晴らしいと思ってくれているか
  • 取締役会もティール組織について理解し、支持しているか

CEOが乗り気でない場合には、自分の権力や時間を注ぐことはそれほど意味がないとまで言われてしまっている。厳しい。

まとめ

最近生産性を上げるにはもっと性善説に立たないといけないと思っていたので、どうやってセルフマネジメントな組織が実現されているのかは納得する部分が多かった。 既存の組織を末端の社員からティール組織に変革していくのは無理ゲーと書かれているわけだけど、組織がどのように変わっていくかの話など勉強になる内容が多かったし、変革までいかなくても改善していける部分もありそう。というかあってくれ頼む。

メルカリやSmartHRはかなりこのあたりうまくやってる印象あるけど、どうなんやろうか。 blog.shojimiyata.com

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